日本で好きな場所の一つが徳島の四国山地。

「木の夢ととり」の夕食。上の皿の右側が絶品のこんにゃく。

谷底を走る鉄道から見上げると、高い山の上の民家に驚きますが、四国山地は、日本で唯一、孤立的な、そして、もしかしたら21世紀にとって先鋭的な住まい方が広がる世界。

その山の上の暮らしを体感できるのが、吉野川にある農家民宿「木の夢ととり」。さんさんと豊かな太陽が差し、なぜこういう高地が住まいの地として選ばれたかが、よくわかります。家のまわりの斜面の畑には、少量多品種のさまざまな作物。最近は、猿やイノシシの害で、収穫できない作物も増えていますが、基本的には、自分の回りの畑で、コメ以外の、野菜から果物まで自給する自律的環境が、四国山地の生活。徳島の暖かな気候と山の上の冷涼さが交差して、幅広い作物を栽培できる豊かさです。伝統的な暮らしが、一回り巡って先進的な暮らしとなっています。

食事は、採れたての野菜を中心とした膳。灰で固めた自家製のこんにゃくは、今まで食べて来たこんにゃくが何だったのかというぐらいの絶品。四国山地の豊かさをあらためて実感しました。

訪れる方へのアドバイスは、国道から宿までは、迎えをお願いすること。小型車でも、車の前半分を崖から突き出して切り返ししないと登れません。

急斜面に点々と立つ農家。左側の中央が「木の夢ととり」。
早朝、斜面から「木の夢ととり」と谷を見下ろす。
朝、「木の夢ととり」から、谷越しに、四国山地を望む。
昔ながらの「木の夢ととり」の家と暮らし。

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